詩の日めくり 二〇一五年十一月一日─三十一日/田中宏輔
『詩人賞殺人事件』のことで、いっぱいだった。あとは、探偵役の詩人と、探偵助手役の詩人の人物造形だな。作品の語りは編集長にさせる予定だ。犯人はその編集長にいちばん近い編集者である。あ、東京人の詩人に知り合いがおらず、東京人の喋り方がわからないので、語尾に、「〜ですますます」をつけることにした。頭に思い描く撲殺シーンに飽きたので、ペソアの『不安の書』のつづきを読んで寝る。おやすみ、グッジョブ!
二〇一五年十一月五日 「濡れた黒い花びら」
2015年10月22日メモから
詩には形式などない。あるいは、こう言った方がよいだろう。詩は形式そのものなのだ。
仕事帰りに、四条
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