詩の日めくり 二〇一五年十月一日─三十一日/田中宏輔
その水がピュッと、そのいかつい方の額に飛んだのだけれど、その方、おしぼりを使って、顔を拭いてらっしゃったところなので、顔を拭いて、上を向かれて、「おい、なんか落ちてきたで。」とおっしゃって、ぼくは、ひえ〜、こわいぃ〜と思いながら、すいませんとあやまったのだけど、それで、その場はなにもなくすんで、そのまま、お二方は、業界内のひとたちの話をなさっていたのだけど、たぶん、天井から水が落ちたのだと思われたのだと思うが、あとで、えいちゃんにその話をすると、「それ、そのひとのやさしさちゃうか。気づいてはっても、そういって安心させるっていう。」と言うので、ああ、そういえば、「なんか、落ちてきたで。」とおっしゃっ
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