詩の日めくり 二〇一五年十月一日─三十一日/田中宏輔
 
かしは、タイミングを逃したなとしょっちゅう思ったものだが、齢をとると、そのタイミングを逃したことで得ることもあるのだなと思うこともあり、さいきん、伝道の書の「すべてのことに時がある。」という言葉は、こういうときのことも言ってるのかなと思ったりもしてる。きっと、ひととも、本とも、出合うべきときに出合っているんやろう。

 ゲーテの『ファウスト』には、古代ギリシア哲学者の言葉がわんさか入っていて、コンパクトな哲学史としても参照できる。これも持って行こう。もう何度も読み返している『ファウスト』である。流し読みでいいか。きょうじゅうに読み返そう。ブレッズ・プラスで、BLTサンドイッチのランチセットを食
[次のページ]
戻る   Point(15)