2Χ0/末下りょう
で溢したジュースにぐるっと
アイラインみたいに群がった蟻の行列が
黒い涙みたいに変わるころ
だいだい色の中心で会いたい気持ちに酔ったままだいたいの恋の呪文を唱えた
下駄箱から消えたローファー
上履きのままスカート翻してつむじヶ丘公園の急カーブでスピードに乗ってからくり商店街のコロッケ屋さんで一旦ホクホクして
アーケード内の小さな神社でジンジャーエール飲んで
親戚の純喫茶で爆睡
帰りにおじさんがくれた真っ青な飴玉舐めて
口から喉に喉から食道に食道から胃に胃から蝶に蝶から夜に夜から夢に夢からきみにきみから
きみの あの あんな 眼差し ジリジリジリジリ アラームを消して朝か
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