2Χ0/末下りょう
朝から鏡に鏡から顔に顔から瞳に瞳から涙に涙から手のひらに手のひらから蝶に蝶から空に
きれいな朝ならなに味でもかまわない
歯みがき粉もシリアルも男の子も女の子もきみも蝶も
わたしいじめられて恋におちた
初恋
朝のおおいなるくしゃみ おおいなる微熱 おおいなるいじめとおおいなるいいイメージとおおいなるきみが好きを繰り返して青空に放たれた青い蝶をもっとちゃんとつかまえたくて
なにかの出口のようなあまくてにがい入り口につっ立って
きみが隠したローファーの足音を遠くに聞いて
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