詩の日めくり 二〇一五年二月一日─三十一日/田中宏輔
る。エイミー・ローエルの『ライラック』を忘れていた。ハート・クレインの『橋』を忘れていた。パウンドの『ピサ詩篇』を忘れていた。エリオットの『荒地』を忘れていた。たくさんの詩人たちの作品を忘れていた。しかし、どれが詩だったのかは、思い出すことができる。詩ではないものを思い出すことは難しいが、詩だと思ったものが、だれのどの作品かは思い出すことができる。詩人の書くものがすべて詩とは限らない。イエイツの初期の作品は、ぼくにとっては、詩とは呼べないシロモノである。イエイツはお気に入りの詩人であるが、後期の作品のなかにだけすぐれた作品があり、しかもその数は10もない。すなわち、ぼくにとって、イエイツの作品で、
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