詩の日めくり 二〇一四年十三月一日─三十一日/田中宏輔
ママの鼻をつまんで
ぐにぐに
ぐにぐにひねって
ママのあげる美しい悲鳴を聞いてた
ママの声は
ぼくの耳にとても気持ちよくって
ぼくとお兄ちゃんはママの鼻をぐにぐに
ぐにぐにひねって
ママはぶひぶひ
ぶひぶひ
きれいな声で歌ってくれた
あるとき
ぼくとお兄ちゃんがママの鼻がちぎれるぐらいに
思い切りひねっていたときに
突然
パパが帰ってきたからびっくりしたことがあったのだけれど
ママは
真っ赤になった鼻を押さえて
トイレにかけこんで
鼻がふつうの色に戻るまで出てこなかった
パパには
ママがおなかが痛いって言ってたよ
って
ぼくが言っておいた
パパがは
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