オラトリオ暗渠/あらい
 
がる胚芽を血眼になすりつけても誑(たら)仕込む
膨らんで膿んだこの我儘の末、留目螺子のイカレタ天獄にて
感情線から飽いた口へ、漏れ出た豊穣の忌み子
地平へと汚物が垂れ流されていきます
たかが胡蝶がただしく生きて
そして誰かを犠牲にして殺りたい
そういう世界、お年頃の路地裏の未知で
青の今生が、今、さらにバイパスを伝ってないていく
慟哭ばかりを取り除いては
美しく散った輪廻のように
レクイエムが聞こえない夜
序曲は静粛に四季を描いては燦燦と、由々しく準える死期を
横たわるは命の終わり、未来の始まりに誰であろうと必ず尽く
その陽に届くと云う、何時から引き裂いた背骨に添って下し
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