部屋の中/消しゴム
けていって。
ふいに、じわっと、目に熱いものが。
苦しくて、悲しくて、切なくて、とにかく、なんとかしたくて。
体の全体なのか、どこからなのか無限に沸いてくるモノを
ちょっとでも吐き出したくて。
頑張って、息をしてみたら、
吐き出して、吸った途端に、からだが、内臓がどうの、とか、
骨がどうの、じゃなくて、一気に空っぽになった。
空洞が出来たような感覚に陥って、そこに、余す所なく
なにか、とてつもなく悲しいものが、入り込んできて。
体は、すみずみまで、それで満たされる。
私の体は、悲し
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