ロストボーイ/末下りょう
ぼくはでもリスベットみたいなレディーをいつも夢見てる
ピアスと肌とタトゥが同時に生まれてきたスキニーパンクスをティッパー ゴアのステッカーをファックするようなビーナスを
でもスカンクの妹はキッチュな学級委員みたいなソバカス娘だった
覚えたてのぬるい悪戯を試したいばかりの彼女が手にした純白のアイスクリームを白い息で粉々に壊したのはロックホッパーペンギンだった
走り回るロストボーイ走り叫ぶロストボーイ走り笑うロストボーイ
港町に停泊した海賊船は冬の海鳥たちの糞にまみれてた
ぼくらはカッコつけて希望より絶望こそぼくらに相応しいと言い立てて
無茶な遊びを愛して人生を台無しにするために人
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)