入学式/杉菜 晃
うというわけだ。
果たしてどんな詩が生まれてくるのか、
お楽しみ。
この年齡になって、詩を書くなんて
いうものだから、
家族にとってもお楽しみだ。
できれば詩人の君にとっても、
そうであってもらいたいものさ。
粗野で純朴な詩って、
こうやって生まれてくるものなのね。
とでも、君が興味を示してくれる程度の
ポエムになればいいと願っているよ。
ここで一つ頼みがあるのだけれど、
フランスの詩人ボードレールの詩で、
君が一番好きな詩を教えて欲しい。
散文詩「パリの憂鬱」は何度も読んで、
ぼくの詩への開眼はそこにあったともいえるんだけれど、
彼の短い詩は難しくて読めないでい
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