短詩八編/本田憲嵩
 

巨大なトロール族の女王が
棍棒を片手に
こちらに向かって歩いてくる


その口からはヨダレを垂らし
そして舌を出し
その貌はいかにも凶暴そうだ


この人の性格も
その歩んできた人生も
とても凶暴なものなのではないか
と感じてしまう


ついつい見た目で
その人を判断してしまう
ついつい見た目で
その人のすべてを決めつけてしまう


   「排出」


ぷりぷりぷり?あるいはぶりぶりぶり?固体と液体の中間物が排出されるときの擬音表現のひとつとして、すなわち糞を排泄するときの効果音として。人はこれらの言葉を発するとき、その唇と唇の隙間から千切れた
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