創作童話詩/水菜
ない苦々しさを感じる)
諦めや
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『悔恨』
蜜色の花そっと焼ききって吐息で曇った薄い硝子に指を這わせて
氷を握って固まってしまったかのような指先に血がいかなくなってしまえば良いとぎゅっと圧迫して
昨夜開いたままのページは今もそのまま私のなか棲み付いてしまって
鱗が剥がれた熱帯魚が青いお腹を逸らして昨日に生きていて
時折泡に揉まれて揺り動かされて
いる
ふと
見えてきたものは過去棲み付いてきたものばかりで
声はいつまでも届かないままで
一定の間隔でゆうらりゆらり
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