創作童話詩/水菜
 
らりと揺れて居れば良いので
時折ゆだんした飼い馴らしの喉元がびくりびくりと痙攣ばかりしているので
目を逸らすことが出来ないので
いる



ふと
留まったものばかりが反乱を起こそうと奮起することも
絶望しきることも
渇望することも
いる


昨日に生きていて
切り込みをいれて
薄く破いて
水に溶かすようにして



一枚一枚位置を確認しては
焼きとっては
いる


泡が自然と発生す
ゆらゆらと揺らす


 





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  『浮き草』




あなたわたしきみぼくあなた
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