創作童話詩/水菜
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『あかり』
きみは、あかりとりになろうとしているんだね?
むねのしたから、そとへと、まきあげる、イメージ
きみは、そらに、うきあがっている
かぜとともに、飛翔
まるで、にくぶとんに、抱かれているように、ひとはだの感触につつまれている
ときをたたくのは、のどをからしさけぶ、海鳥
きみは、こまかい結晶になって
あのころ思いえがいた夢は
きみの水面にあるよ
海鳥
はじかれた水滴は
鮮やかなうみのあおに染まる
うきあがり、飛べ
明日からきみは
ちいさなひだまりのあかりたちを
きっととびきりのえがおにしつづけるだろうね
風
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