創作童話詩/水菜
の歯車は
いつもいつも、惑わせようとする
その度、白い花は、震えるように時を忘れ
人を裏切っては、自らの思うさま孤独へとひた走る
何も残っていないことが、それこそ思うさま
宝珠のように
優しく胸に押し抱いて、満たされて、涙する
月の光は、思うさま真っ先にひとすじ白い花を照らすけれど
震える花は、凍えて光にも気づかない
分かたれた道は、それこそ、幾万もあれど
白い花の道は、そこで途切れて
ちぎれて絶える
風に紛れて
凍えた花を照らす光
*****
『クッキー』
「美味しい?」
ぱりぽ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)