創作童話詩/水菜
な手をざらざらの舌で舐めました
ミミコの身体から、水滴を拭き取ってしまうと、たっちゃんは、ミミコと一緒に眠ってしまいました
トタッ トタッ トタッ
たっちゃんが目を覚ましたとき、辺りはすっかり暗くなってしまっていました
すぐ傍でママが眠ってしまっていました
たっちゃんは、鍵っ子だけれど
ミミコが居るから、あんまりさびしくありません
水滴の音がしたら、ミミコが来てくれるからです
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『籠』
いつまでも太陽をみれずにいる
後れ毛をかきあげて細い指でピックをかき鳴らして
こぼれおちるのは
吐息とあかいめじり
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