エンドゲーム〜崩壊の序曲〜ファウスト/Terry
」
そして、校舎を曲がろうとしていたらこんな会話が聞き取れた。
「リバウンドを狙ってー? よしNBAだ」
曲がり終えると警察官や記者、それに白コートの男が立っていた。時間から換算しても警察グループだと達夫は考えていた。
「彼がバスケットボールをはじめたのはいつ?」
白コートの男がそう訊くと、クラスの女子たちが口を揃えて、
「高校の夏休みー」
と言った。また、
「彼はちゃんと学校に通ってました」
担任教師が愛願していた。その男は度肝を抜かれたかのように、
「今世紀最高の天才だ。そんな選手がこんな田舎街の高校のMVPで?」
達夫はその男と目を合わした。慌てふためいたよ
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