ぼくのきらいなキミ/モリマサ公
何日もみとどけながらベランダでタバコを吸って
今も死んだカナブンをみつめタバコを吸いながらベランダに座っている
ベランダからみえる星の数を毎日ひとり背中をまるめ数えている
ぼくのきらいなキミは無印のビーズクッションに埋もれて
くりかえしひとにだまされたりうらぎられたりして
ころしてやりたいとすら思う日々をおくり
もしも病気ならたくさんの錠剤をのみながら
こどもや母親とともになりゆきのままに生きている
本当はうらやましい気持ちがいりまじる
キミをすきになればなるほどにぼくたちは体温を失って何も感じなくなっていく
ぼくのきらいなキミに風景としてよりそいながら余生を過ごしたくてみる夢
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