祝祭/kaz.
 
する。目はすべてを吸収した。冷却に向かった宇宙を、地球を。目は一つの地球となって、世界を見渡した。ここで言われているのは新たな宇宙の軸だ。さあ、ここからはじまるのだ。ぼくたちの永遠の歴史が。そう言われると君はぽかーんとする。よろしい、世界はぽかーんとした状態からはじまったのだ。およそ宇宙の生成という観念じたい矛盾を含むものであったのだ、ということが発見された。学者たちはここでまたぽかーんとした。ええい、ぽかーんとしてしまえ、すべてよ、ええいぽかーんええいぽかーんえぽかーえぽけーエポケー、こうしてすべてはエポケー(判断停止)に陥った。学者たちはまた目の捜索をはじめた。また、と言ったのは、これは以前に
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