残照、ハンドクラップ!/みい
なふりもできず かといって
うまく踊れもしなかった夜も
じゃあね、と手を振りながら
泣きわめいた朝も
愛してる人たちに笑いながら
愛してるよ!と叫んだ日も
わたしはいつも
手を、つないでいたかったの
誰かと
誰か、誰か、誰か、
という思いを
やっとのことで、にぎりしめて走るあし、
走るステップはなんで
いつまでもわたしらしいのか、それが
わたしにはもうずっとわからないで
泣いた、泣いた、涙が
流れてしまうのがもったいなくなって
上を向いて泣いた
それでもあふれてしまったもので
ぼんやり月がにじんでいく
わたしはまた
誰か誰か誰か、と言い
声にならないうち
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