チューしてあげる/島中 充
上がり、ぼくはそのたびにその人に向かって、
「そう言う事をしてはいけませんね」と言った。彼らはニィッと笑って、頭をかいて、ペコリと頭を下げ、
「はい」と言った。その場をごまかして席に着くのだ。そう言う事をしてはいけませんね。自分のためには、どのように言って、ごまかそうか。ペコリと頭を下げて、笑うだけでは許されないだろう。問題は暴力なのだ。弱いオンナへの暴力とされるのだから、オンナたちが総勢で、ハチの巣をつついたように、ヒステリーに成るに決まっている。こんな重大な問題は今までに取り上げられたことなど終わりの会で一度もなかった。先生もオンナだ。その上、ぼくは壇上の議長だ。どうしよう、いつ来るか、い
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