『薔薇巡礼』/川村 透
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薔薇カルト、
薔薇獣、白亜の朝に吠える窪地で銀の少女白薔薇の騎士が憩う。
薔薇色泉、水浴びの少女、義の色、銀色の髪すすぐ裸体の
白騎士鎧装束が草の上、人型に脱ぎ置かれ死びと、じみて風になぶら、れ。
早朝の乳色の霧越しに陽光は紗紗と降る風がカラ、と鎧を揺らす
少女の後ろ姿、音を立てて全裸で泉から出るや、身を震わせ朝靄の中人型の霧を撒く
折りしも銀に陽光育ち真珠色に縁取られ少女は東方からの聖水の露で草濡らし立つ。
髪、すき、胴着まとい、少女はきりきりと銀髪を編み上げ鎧白装束を身に
つけてゆく。薔薇色の腿に虹が差し染め銀の筋肉がうねり華奢な蟹の姫
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