古いレコードを聴いていた(遠い空編)/涙(ルイ)
 
のせいにして、
君が僕をこんなに苦しめるんだ、君が僕をこんなふうにさせたんだって。
僕がどんなにひどい暴力を振るっても、どんなにひどい言葉で君を追いつめても
君は諦めたように、ただ静かに僕に微笑みかけるばかりで。
そうされるたびに僕は、どうしようもないダメな人間なんだって思い知らされるんだ。
弱くて、卑屈で臆病で、君にひどい暴力をふるって、ふるったあとは、
ひたすら君に強くしがみついて、もうしない、もうしないって云いながら、
ひとりにしないで、置いていかないでってメソメソ泣くばかりの、救いようのない人間であることを。
そんな目で見ないでくれないか。そんな顔しないでおくれよ。
君を
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