花の殻 湧く、次々と/ヨルノテガム
ているように感じている
しかし逆に 本物や本質とは何であるのか、何が表されて
現れているのか、点をたどる、点線の旅を巡っている、
巡っている日々なのです
「宙を舞う」
背中の中心が凍えて
太陽も波も此処に無い
ひとり歩きする脚が鉄の底へ溺れた
首に穴でもあいてしまえば、息は。
渦巻く緑の空に押し埋もれる声、声
向かうべき方角が無関心の吹きすさむ奥
何かを掴んだはずの腕は飛び
指は嘆きを動き囁く 予告もなく雨が
言葉のカケラを不明瞭になるまで打ちつけ破戒する
月へかかるハシゴを登っていたロマンチストは
誤って最後、月
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