詩のレシピ(改)/hadukino
 
スピーカー。うまいものかいやしがあれば、客は寄ってくると見越して腕を確かめる。材料は改めて揃えればいい。ありあわせでも構わない。同じ轍は踏まないようにと思うが手はすべるだろうね。

こねなくても寝かさなくても、混ぜるだけで美味しいプリン。ぷるぷるした原稿に目星をつけて甘い空気が漂う。見る句は濃い目。絡めるソースは社会派。生繰り意味を載せ忘れないように。手応えのなさに隠れた包容力が母の持ち味。と気付くのは大人になってから。

そのまま目覚めなかったら、何処かへ行ってしまった蝉時雨と一緒に消えてしまう。どこの並木道でも満開の下は魂が吸われる。ぐい。ぐい。秋には耽るものが多い。浸っている間はもっ
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