草鞋を履いて/yamadahifumi
 
神ではないので

その人物はいずれ、地面に引き下ろされざるを得ない

今、僕が考える物語の骨子は

そのようなものだ


イメージの乱立する群の中で

君はふいに思う

「自分は幸福なのか?」と

だが、その時、君の「幸福」に

人々が先見的に投げ入れておいた一つのイメージを 君は

発見する事ができない

だから、君は幸福になれないまま

永遠にそれを追い続ける現代的な動物の一人となる


世界にはまた「不幸」のイメージもあり

例えば、〇〇の為に、自分を損なう事は

美しい「不幸」のイメージとして表象されている

例えば、九回ツー
[次のページ]
戻る   Point(2)