草鞋を履いて/yamadahifumi
 
ツーアウトでヘッドスライディングする八番バッター

あるいは

大義名分の為に死んでいった兵士達

しかし、それが何であるのか

僕は見ないといけないと思う

先見的なものをただ受け入れる事は

いかなる意味でも哲学とは言えないから


…僕が今、寂しさを感じているのは

世界が落下するスピードを一人

感じているからだろうか

人々の破滅をかけたゲームを 僕は

傍観者の立場から見守っているに過ぎないというのか


…多分、世界が壊れてもなお

人間はそこに立っているだろう

そして、その人間はおそらく一人

農作業から自分の歩みを始めるだろう

MBAの取得を試みる事なく

そして、そんな風にまた新たな世界は

開拓されていく事だろう


そして、全ての人々の足音は過去の

「清い」過去の歴史として封印され そうして僕達はまた

新しい一歩を踏み出すだろう

これまでの全ての人の血が染み込んだ

一足のわらじを履いて

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