宮澤賢治に寄せて/嘉村奈緒
 
なってくるなあ…笑



 賢治はよく詩の中で、木の名前を2つ使ったり、鳥の名前を2つ使ったりしています。実はこれは案外とすごいことではないかと思ってます。勝手に。
 自分では詩の中で「杉が檜が」とか書いたって、間違いなくぼんやりしてしまいそう。んと、それぞれを際立たせる必要があるとかではなくて、それぞれが殺し合いそうな書き方しかできなさそうなんですよね。短い詩の中でだって樹木がずらずら出てきたり、鳥がバタバタ飛んでたりしているのに、なんでこんな普通に書いてのけてるのかっていうのがすごく不思議だったんですよね。前々から思ってたこの違和感のなさ。やっぱり見ているものだからだろうな。毎日林も
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