宮澤賢治に寄せて/嘉村奈緒
 
林も山も見てるから、こんな風に書いても違和感ないんですよね、きっと。私が森のことを書いても、うまく書けないのはやっぱり森に行ってないからだろうって思った。しょんぼり。

【永訣の朝】(抜粋)
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けふのうちに
とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ
みぞれがふつておもてはへんにあかるいのだ
   (あめゆじゆとてちてけんじや)
うすあかくいつさう陰惨な雲から
みぞれはびちよびちよふつてくる
   (あめゆじゆとてちてけんじや)
青い蒪菜のもやうのついた
これらふたつのかけた陶椀に
おまへがたべるあめゆきをとらうとして
わたくしはまがつたてつ
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