山手通りを巡る夜/番田
仕事をするように詩を書いていた
だけど頭や心が疲れ 何もかもが消え 空にした 自分を
そんな不毛さを テレビでも見て 紛らわす
かけ寄ってきた人に テレビや あるいは
そこに陳列された商品の販売員となって的確に説明していた
電気屋なのに 家はブラウン管だったけれど
その方が AVに出ている女の人の肌がよく見えた
きれいな毛だけは見えないけれど 動きはよくとらえられた
画面が小さいと 何も見えない時がある
それでもいいさ 顔を変倍されるよりは
休みの日はいつも汗ばんだ手でリモコンを握りしめネットが
ワイド画面対応にならなくてよかったと思う 秋葉原で買っている
何
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