「宇宙」ト呼ばれるものの真実はどこにも無いと思いたい/創輝
何も知らないのは とても恥ずかしいこと
何も知らないことを 恥じるぼくらは
それでも宇宙の広大さに当てられて 宇宙のなぞだけは知らないままで許す
ならば僕らはこういうべきだ
「僕らは宇宙であるのだから何も知らない」
互いに潜んだ宇宙のなぞを 解明する日が来るときには
僕らは宇宙の神秘を包み隠さず白日の下に晒し
互いが何も知らなかったということをひたかくしにするために
一生懸命宴を開く
思うままに筆を滑らせ
意図しないような形のものを作り上げたとき
それを見た瞬間 不意に涙がこみ上げてきたときに
僕らははじめて 僕らに潜む宇宙の片鱗に触れる
だが それでも
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