ある雨の憧憬/涙(ルイ)
 
かったんだね
君のために涙を流し 悲しみに明け暮れ
君がいない現実に耐えられず 発狂してしまいそうにさえなってしまう
それほど強く 誰かに思っていてほしかったんだね
だけど だけどさ
君はあまりに急ぎすぎたよ
何をそんなに焦っていたんだい
僕はずっと 君の何を見てきたのかな
結局僕は なにひとつ君のことを解っちゃいなかったってことなのかな
君の肩に降る雨と 僕の肩に降る雨は
いつだって同じ温度だったはずなのに
あの日もこの日もどの日だって
いつだって優しかったはずなのに
北風吹いてたって温かかったはずなのに


ひとりぼっちで見る雨なんて
あまりにも感傷的すぎてや
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