ある雨の憧憬/涙(ルイ)
てやりきれなさすぎるよ
雨音が君の足音みたいに聞こえて
いまにもそのドアを開けて入ってきそうでさ
でも ドアを開けたってもう君がそこにいることはないんだね
この部屋に入ってくることもないんだね
雨脚はさらに強くなってきたよ
ノイズまじりのピアフは
雨によく似合う
君は僕の思い出になってくれたんだね
決して忘れることのない永遠の思い出に
時計の針は午前8時を遠に過ぎている
いまから急いで仕度したって
もう間にあいそうにない
とても間にあいそうにない
だから僕は今日はじめて 無断欠勤をしたんだ
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