僕は唄を歌ってた。愛する人は 時々怒るけど。/創輝
遠く
この空でつながる とても遠い地に住む人へ
僕の心を歌います。
だけど、遠い人におくる歌は僕の目の前にいたはずの愛している人に届かなかった。
一滴の血液が 僕を正気に戻した。
どうして、僕は歌ってしまったのだろう。
目の前にいる人にすら届けられないような 空っぽの唄。
戦えば、自由になれるなんてうそだった。
戦えば、復讐に怯えて、愛する人が心配でたまらなかった。
どうして 偉い人は僕たちを「色」や「言葉」や「住む所」で分けちゃったんだ!
僕らを分かつのはそんな生易しいものではなかったのでしょう
愛するあなたとの愛情の中にすら潜んでいる狂気で
それ
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