夢中になったのは三十分、(それが何日何十日何ヶ月何年何十年も)/ヨルノテガム
 
ど、線は省略化され
 (逆に厳密に映し選び取られ)
 時には らせん状に巡り、無重力においては 放逐され消えた
 
 (暗闇に「線の誕生を見た」という噂を聞くが、 )


 *


 例えば 完全な円・(何が完全かはちょっと言いづらいが)
 完全な楕円があるとして

 何かこう、ちからが働いていたとして
 その均衡が取れているとき 取れてしまったとき
 遠心力ならぬ 円心力が 全容を掴む

 像は 断片の (線・直線・曲線などの)集積集会であるが
 遠い線も身近な線も歩む足の足場となり積み重なり
 立体感を増してゆく

   物語があり、嘘の物語があり、
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