夢中になったのは三十分、(それが何日何十日何ヶ月何年何十年も)/ヨルノテガム
 

   思いつかないと思われるものも とっくの昔にあり、
   成され、でも嘘も盛られ、迷わされ、
   真実なんてあっけないわネ、とパターン化してみたり
   途切れたり。
   輪のある土星や銀河の 壮大な渦を知るとき、形とは
   力とは 均衡とは と、生命の燃える 点 を知る
   マッチに灯す火のような


 *


 遠い線も
 身近な線も
 私という生命の燃える点の足場となり
 積み重なり
 なぜだか立体感を増してくる
 いつしか それは
 始点もない 終点もない
 形の定かでないものへと
 変化している
 始点もない 終点もないものなんて
 化けものじゃないか
 点の集まる太陽へ銀河へ
 いや銀河、太陽から点として
 燃え落ちてきたのか
 命のことを聞きに帰りたくなる
 今、この或る形のことについて

 夢中になったの三十分、
 そんなのが 何日何十日何ヶ月何年何十年
 回り続いてきた













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