時代精神/すみたに
 
夜道で潜んでいるかもしれないことさえ
  ぼくは知らない、ぼくは不安で仕方ない。
  
  顔は知っているけれど素性も知らない政治家を
  信じられるほどぼくは純粋ではないし、
  その政治家が何を考えているかなんて、
  ぼくにはなにも解らない、ぼくは不安に満ちている。

  毎日飲んではいるけれど、この水道水が安全だと
  信じられるほどぼくは純粋ではないし、
  この水が一体何を含んでいるかなんて、
  ぼくはなにも知らない、ぼくは不安に満ちている、

  日常的にならされて、何も感じなくなったら、
  それはもう戦場で働く兵士を指揮する、
  安全地帯の幹部同
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