同時多発ツイート連詩【おいしい水を】 こひもともひこ・リミックス/こひもともひこ
ながら――出自も知らない結晶として――名もなき名辞を散りばめながら――五感に馴染むだけの勇気をもって――速やかにいま、
環状線を描いたそっと。
やわらかな微笑みで迎えいれられた懐中はまるで、
堕ちる微睡みの、
さまよう心象の、
あどけない悪戯の、
後に襲う浮遊感に似た温度。
行き場のないこもった熱を奪い取るような寛容。
どこにでも在り、どこにでもゆける。
世界とあなたにたゆたいながら。
ぼくらは水を運び別の場所に移す。水は別の場所でも生きる。
ぼくらは言葉を運び別の場所に移す。言葉は別の場所でも生きる。
水もまた、ぼくらを別の場所に運ぶ。言葉もまた、ぼくらを別
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