同時多発ツイート連詩【おいしい水を】 こひもともひこ・リミックス/こひもともひこ
急に力強い腕に掬いあげられる ぱしゃり…腕の中で跳ねる 煌めく光に照らされて 灰褐色の鱗が虹色に輝きだす ぱしゃり… 水しぶきの虹の弧をかいて 腕の中より清流へと飛び出す すいすいと…何処までも…海から来た私たち。海へと還っていくのなら。 あの日私が流した涙、廻り廻ってあなたが飲み干し、 あの夜二人が流した汗をいつの日にか私が舐める。 輪廻するそのものが…今、私の中にある。
お風呂の水で顔を洗った。
その水でトイレを流した。
停電したら水は出ない。
水がなければ米が炊けない。
店舗からは水が消えた。
井戸水に救いを求めた。
それを越えたわたしたちには水道から出た水はいつだって
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