同時多発ツイート連詩【おいしい水を】 こひもともひこ・リミックス/こひもともひこ
だろう。
どうして、恋人にやさしくできないのだろう。
ぼくの身体はなんにでも形を合わす水でできているのに。
広い大きな海でできているというのに。
流れ込んだ水はいつ塩を含むのか。
川が海となるその境目で、
確かに僕は君と混ざらない。
道にはコスモスが咲き、
似たような顔が異なる視線を落とした。
濃度は襲いかかる。
涼やかだった空が、時間さえも薄めようと垂れ下がり。
まだ秋だというのに、
凍りついた言葉の前に。
宇宙は一本の樹でできている
ユグドラシルの根元には 用心深い泉
目覚めよ
踵からつま先から脹脛から のぼっていく欲望が 身体中をおさらいする
雲
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