【批評祭参加作品】■シロン、の欠けラ(1)/川村 透
ってあなたの「目」を「あたし色」で手に入れつづけたいのだ。誰にも気づかれず、けれど気づかれなかったら、ほんとうに気づかれなかったら、赤い生きた砂は、あなたの行くところを先回りして。
□『裸の羊』 あする
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きらりん。ただ、きらりん。それだけでいい。僕たちはほんとうに、羊のままでいいのだろうか?羊飼いの声は、昔、この詩に初めて出会ったときよりもずっと絶望的に枯れた音に聞こえる。僕たちはまだ、「裸」じゃないのかもしれない。羊を脱ぎ捨てるための「夏」は自分たちでこしらえなくちゃならない。「誰かの眠りのために数
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