【批評祭参加作品】■シロン、の欠けラ(1)/川村 透
でもとりあえずリアル、でいい。佐野元春は生活をウスノロ、と呼んだ。たもつさんの詩の中のヒトは、名付けない。呼ばない。ただ、「彼」の名刺をもらうために、ならぶのである。生活は物語のようには終わらない。ただ「途中」なだけなのだ。
□『プロムナード』 沼谷香澄
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形と空白が、「レイアウト」という「饒舌」となって、言葉の方から僕の手のひらに「触れて」くる。マリオネットに暖かい体温を感じる、みたいな。人工的な切実さがある。うまく言えないのだけれど。モダンな人形浄瑠璃のようなのだ。硬質の硝子細工のようだ。びいどろを吹
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