ひかりと水、それが映す町のすべての音/水町綜助
 
えついて
見ているおれは
きみの頭を両手でかかえて
くちびるのなかをかき回してる
プラスチックのこの容れ物にも
ちが通ったんだね
茫然とした
目をしてさ
そんなかお、すごくきれいだってしってた?

それからぼく(おれ)はウイスキーして
やっつのラムネと香草、ラプンツェル
あかいの
もう半分以上、のんだね
その半分、うめよう
白いやつで
ならピンクになるかもね
透明さなんていらないし
汚れれば汚れるほど
流れなければ流れないほど
水はきれいに町を映し込んで
交錯するこのすべてを
くるむ
音はしずかに
香りは
世界中の草むらを
踏みしめたみたいな

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