ブラボーだんだん/アラガイs
四つ目は両手の拳を突き上げて「御節が来たよ」と駆けまわる
階段を望みながら
節々に音楽室のまえ
渡り廊下から滑り落ちてくる気配
たまに体育館のマットの上に寝そべり
(紙きれに書かれた日の丸の旗を取ってこい)
それは舌を出し指示したり
あいつが躓くときには必ず煤けた白い蝶が舞う
照れを隠した田んぼのだんだん
わざと転んで見せては、汗をかいてみたり
雨の日の昼下がり
びっこは引き分け小走りな爽やかさ
そこらじゅうの廊下を靴音が翔んだ
よく聴き取れなかったのは、負けを認めたくなかったから/
/
晴れた日の青空に街はちぎれ雲を追いかける
屋上から
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)