大、大、大、だぁ〜い好きー1/草野大悟
し、三者面談のときも二人で来てくれた。父も母もみんなが思わず
振り返るほど輝いていた。私は、そんな両親がとても自慢だった。
幼稚園は、家の近くの「くるみ幼稚園」に通った。年少クラスのころから「りす組」の
みんなが私と友だちになりたがっているのが分かった。私はいつだってみんなの中心だった。私のいうことには、不思議なほどみんなが従った。先生でさえも。
それが当然と思うように慣れきって年長クラスになった春に、その子が「りす組」に転入してきた。
「きょうからみなさんのお友達になる佐藤陽子ちゃんです。みなさん、なかよくして上げて下さい」
先生が紹介すると、大きくて勝ち気な目をしたその子は
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