大、大、大、だぁ〜い好きー1/草野大悟
 
うのだけれど、両親がこんなに愛し合っていて
その愛の結果、私が生まれたんだと思うと、なんか、ほんわかした、いい気分になる。
もちろん、ワインのせいも少しはあるかもしれない。

そんなとき、朱理は数えきれないほどある両親との楽しい思い出をひとつひとつ反芻して
幸せに満たされる。
ときおり、幼稚園のころ突然あらわれたライバルに対する敵愾心が顔をのぞかせ、彼女を
すこしばかり不機嫌にするが・・・
卒業祝いのワインのここちよい酔いが、朱理をあの頃へといざなってゆく・・・・・・


両親はどんなに忙しくても、私を大切に見守り、育んでくれた。父兄参観には必ず二人
そろって来てくれたし、
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