板谷基雄のこと/板谷みきょう
けるのは
四日後…だった
四日後の午前中のナースステーション。
小栗旬並みの穏やかな声で
面会に来たことを告げ病室を尋ねると
看護師は、即座に病室を教えてくれようと
入院患者のネームプレートを貼り付けてある
壁を見に行った
その動向を見ていた若い相談員が
受付窓口から声を掛けて来た。
「面会は午後一時となっております。」
刹那、中村獅童が現れる
そんなことは、病院入り口や
エレベーターの壁、歩いてきた廊下の壁
テーブルの上のプレートなど
至る所に書いてあるじゃあないのか
病院には病院の都合があるのと同様に
面会するにもする側の都合があ
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