テンオアラの嫁/リンネ
 
をおさえている。胃が痙攣して思わず身震いしてしまう。すると、ちょうど向かいの席の女性がわたしのこの状況にいち早く気づいたらしい。さっきからじろじろとこちらを見て、諌めるような顔をしているのがわかる。そうやって目を細めて、口元をきゅっと歪めた彼女を見ていると、なんだか不思議に心が落ち着いてきて、とてもうまく笑いの発作を鎮めることができた。会議はなおも続いているが、わたしの心はすっかり落ちついてしまい、今度はうとうとと眠気に襲われている。向こうに見える女は、その顔をますます歪めて、執拗にわたしを睨み続けている。



今は学校の教室である。何かの授業中で、静かにみんな着席している。先生が学生
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