母性という幻想/宮前のん
せるだけです(ゴメン成仏して、私まで死んだら子供たちが生きていけないっ))。ですが、それは母性「本能」と本当に呼べるものなのか、疑問に思います。
相手を守りたい、と思う気持ち。自分よりも大事だと思える瞬間があること。それが愛情なのかなあ、と漠然と思います、異論はあるでしょうが。私はおそらく、後天的に彼等から愛情というものを学び、そして獲得したのだと思います。私が、私の母親からは学び得なかったもの。強烈に憧れながら、決して母親からは貰えなかったもの。
母親に、母性という幻想を抱くのは、愚かな気がします。私はかつて、母親に愛されたくて、その母性本能の存在を信じていました。というか、信じたか
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